大雨のシーズンが近づくと、ハザードマップを一度開いてみようかと思いつつ、そのまま忘れてしまうことがあります。先日、西区の高校生たちが地元住民を集めて開いた防災学習会の話を聞いて、わたしも少し動こうという気持ちになりました。
地域情報メディア『にしひろリンク』のカズヒコです。西区在住で、幹線道路まわりをよく通るせいか、斜面に近い道を通るたびに土砂のことが頭をよぎります。今回はそのことを書きます。
この記事では、高校生たちが取り組んだ学習会の中身、井口台という場所のリスク、そして自分の地区のハザードマップをどう確認すればよいかを順番に整理しました。
西区でこんな取り組みがありました
広島市西区の広島井口高校の生徒が、地元住民や行政職員を集めた防災学習会を開きました。梅雨入りを前にした時期のことです。
ドローンで地形を撮影してデータを分析する取り組みと、ゲームソフト「マインクラフト」を使った避難経路の確認という二つの柱で構成されていました。高校生が主体となって地域住民へ説明する、珍しい形の学習会でした。
井口台はどんな場所なのか知っておきたい
井口台周辺は、広島市西区の中でも多くのエリアが「土砂災害警戒区域」に指定されています。急な斜面が住宅地のすぐ近くにある地形で、大雨のたびに注意が必要な場所です。
令和2年7月の大雨では、実際に井口台3丁目で土石流が発生し、現地の砂防堰堤が約1,200立方メートルの土砂を受け止めたという記録が国土交通省に残っています。平成30年の西日本豪雨の記憶と合わせて、決して遠い話ではありません。
ドローンで何が分かったのか
学習会では、実際にドローンを飛ばして鈴ケ峰周辺の地形データを収集する場面も公開されました。
見ただけでは分かりにくい谷の形や斜面の角度を、上空から映像で確認できるのがドローンの強みです。土石流は急な斜面の谷筋で起きやすく、地上からは気づきにくいリスクを可視化できます。専門家でなくても「この場所は危ないかもしれない」と感じやすくなります。
マインクラフトで避難を「体で覚える」感覚
生徒たちは井口台周辺の街をマインクラフト上に再現し、参加者が実際にパソコンを操作しながら避難経路を歩く体験を用意していました。
「この角を曲がった先が崩れていたら」「あの坂道は通れるのか」といったことを、ゲームの中でイメージできるのが利点です。地図を見るだけでは分かりにくい立体感を、自分で動きながら確認できます。マインクラフトを活用した防災教育は全国でも事例が増えており、子どもだけでなく大人にも有効だという声が出ています。

地図より体で覚えるほうが、いざというときに動きやすいですよ
自分の地区は「警戒区域」に入っているか
西区に住んでいると、どこが土砂災害警戒区域なのか気になる方も多いと思います。広島市は小学校区ごとに土砂災害ハザードマップを公開していて、公式サイトから確認できます。
- 確認先
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広島市公式サイト「広島市土砂災害ハザードマップ」から小学校区単位で確認できます。自宅や職場の地区名で探すと見つかります。
- 警戒区域と特別警戒区域の違い
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「警戒区域」は避難の準備が必要なエリア、「特別警戒区域」は建物に損壊が生じるおそれがある危険度の高いエリアです。色分けされているので見分けやすくなっています。
- オープンデータでの確認
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広島市西区の土砂災害警戒区域のデータは「広島市DOBOX」にも公開されています。詳細な地番単位で調べたい場合に役立ちます。
梅雨の前に確認しておきたいこと
ハザードマップを確認したあと、できれば家族で「どこに逃げるか」を話しておくだけで、かなり違います。避難場所の名前だけ知っていても、道のりを知らないと咄嗟に動けません。
- 自宅の地区のハザードマップを広島市公式サイトで開いてみる
- 自宅が「警戒区域」や「特別警戒区域」に入っているかを確認する
- 避難場所への行き方を地図で一度なぞっておく
- 家族と「大雨のときはどこへ行くか」を一言だけ話しておく
避難の流れを一度つかんでおくと動きやすい
「警戒レベル4」が出てから動こうとすると、道が混んでいたり、暗くなっていたりして判断が難しくなります。レベルが上がる前の「3」の段階で動ける準備ができているかどうかで、ずいぶん余裕が違います。
広島市防災情報サイトやNHKの防災アプリで、警戒レベルが出ていないかを確認します。レベル3で「高齢者等避難」、レベル4で「避難指示」が出ます。
事前に確認しておいた警戒区域の情報と照らし合わせて、早めに動くかどうかを判断します。
事前に確認しておいたルートで避難します。夜や雨の中では急な坂道や細い道は避けるほうが無難です。
公式情報はどこで確認すればよいか
広島市の土砂災害ハザードマップは、広島市公式サイト内の「広島市土砂災害ハザードマップ」のページから確認できます。小学校区ごとにPDFで公開されていて、印刷して手元に置いておくこともできます。
リアルタイムの避難情報は広島市防災情報ポータルサイトと、NHKやテレビ新広島の公式サイト・アプリでも確認できます。情報源は一つに絞らず、複数で確認するほうが安心です。なお掲載内容は更新されることがあるため、シーズン前に改めて見ておくと確実です。
高校生の取り組みを地域全体で活かすには
今回の学習会は高校生が中心になって企画したものですが、内容は大人にとっても実用的なものでした。ドローンで地形を見る視点や、マインクラフトで避難ルートを体験する発想は、「防災は難しい」という構えを少し外してくれます。
西区に住んでいると、斜面に近い住宅地は珍しくありません。わたし自身も、仕事帰りに通る道のそばに急な斜面がある場所を気にしながら走っていることがあります。「あの坂の上は大丈夫か」と思いながら、調べていなかったというのが正直なところです。
今週末、地図を一度開いてみませんか
広島市のハザードマップは、スマホからでも開けます。自宅の地番を探すだけなら5分もかかりません。雨が続く前のこの時期に、一度だけ確認しておくと安心です。
わたしも先日、自宅周辺のページを久しぶりに開いてみました。場所によって色が変わっているのを改めて見ると、日常の道の見え方が少し変わります。知っているだけで、気持ちの準備が少し早くなります。
みなさんも、今週末の時間があるときに、ハザードマップのページを家族と一緒に開いてみてください。難しいことでなくて、地図を眺めるだけでも動きやすくなりますよ。













