自分の家や子どもの学校が浸水想定区域に入っているのか、いざというとき近くのどこへ逃げればいいのか。太田川沿いに暮らしているとそういうことが気になる季節が、毎年やってきます。
地域情報メディア『にしひろリンク』でエリアを担当しているカズヒコです。広島市西区に住んでいて、南観音や観音新町のあたりもよく通るので、このあたりの防災情報は自分でも一度ちゃんと整理したいと思っていました。
この記事では、南観音小学校区を対象にした広島市の洪水ハザードマップについて、地図PDFだけでは読み取りにくい部分を中心に整理します。指定緊急避難場所の見方、洪水欄の丸数字の意味、公式情報の確認先までまとめました。
このマップは太田川の氾濫を想定したもの
南観音小学校区の洪水ハザードマップは、太田川が氾濫した場合を想定して作られています。想定している降雨は、太田川流域で2日間に降る総雨量が396mmという条件です。
基準水位観測所は祇園大橋。このマップはすべての大雨に対応するものではなく、一定の条件のもとで想定された浸水区域を示したものです。より大きな規模の降雨を想定した浸水想定区域図は、国土交通省中国地方整備局(太田川河川事務所)のページでも公表されています。
誰がこのマップを見ると役に立つか
南観音・観音新町周辺に住んでいる方はもちろん、子どもが南観音小学校に通っている保護者、近くで働いている方にも関係します。
「自分の家はぎりぎり入っていないと思うけど確認できていない」という方が、いちばん使いやすい情報です。地図で自宅の場所と浸水深の色を照らし合わせるところから始めると、必要な部分だけ見られます。
地図面で最初に見てほしい二つのこと
マップを開いたら、まず自宅や学校・職場の周辺がどの色の区域に入っているかを確認してください。色が濃いほど想定される浸水の深さが大きくなります。
次に、近くの指定緊急避難場所の「洪水」欄に何が書いてあるかを見てください。○印なら洪水時の避難先として指定されています。丸数字(②③など)が入っている場合は浸水時緊急退避施設で、建物の何階以上に退避できるかを示しています。
洪水欄の○・丸数字・「―」の見方
この三つは意味がそれぞれ違うので、混同しないようにしてください。
- ○(丸印)
-
洪水時の指定緊急避難場所として対応しているという意味です。
- ②③などの丸数字
-
浸水時緊急退避施設で、その数字の階以上に一時的に退避できる施設です。洪水時の指定緊急避難場所とは異なります。
- ―(ハイフン)
-
洪水に対応した指定緊急避難場所としては指定されていないことを示しています。洪水時の避難先として使える施設かどうかは、公式情報での確認が必要です。
洪水欄が「―」の施設は、名前が地域のよく知った場所であっても、洪水時の避難先として当てにしないほうが無難です。
南観音小学校区の指定緊急避難場所7施設
マップに掲載されている指定緊急避難場所は7施設です。施設名と洪水への対応状況を表で整理しました。洪水欄の内容は地図PDFをもとにしたもので、最新の開設状況は広島市の公式情報で確認してください。
| 施設名 | 洪水欄 | 備考 |
|---|---|---|
| 南観音小学校 | ○または丸数字あり | マップ上で洪水欄に対応表示あり |
| 南観音公民館 | ○または丸数字あり | マップ上で洪水欄に対応表示あり |
| 第二南観音会館 | 要確認 | 名称類似施設あり。別施設として掲載 |
| 南観音児童館 | 要確認 | 小学校と近接するが別施設 |
| 南観音会館 | 要確認 | 南観音集会所・第二南観音会館と別施設 |
| 南観音集会所 | 要確認 | 会館・第二会館と名称が似るが別施設 |
| 観音新町会館 | 要確認 | 観音新町エリアの方が対象 |
「要確認」としている施設の洪水欄は、PDFの読み取りだけでは断定できないため、広島市の公式ページで最新の指定状況を確認してください。名前が似ている施設が複数あるので、地図上の位置と照らし合わせて確認するとずれが起きにくいです。
指定緊急避難場所と避難所は違う施設のこと
ここで少し立ち止まっておきたい点があります。マップに載っているのは指定緊急避難場所であって、「避難所」とは役割が異なります。
指定緊急避難場所は、危険が迫ったときに一時的に逃げ込む場所です。広島市の公式情報によると、原則として警戒レベル3以上の避難情報が発令されたときに開設されます。実際に開くかどうかは災害時の状況次第で、記事の情報だけで開設を前提にしないでください。
近い施設が必ずしも最適とはいえない理由
地図を見ると、南観音小学校と南観音児童館は非常に近い位置にあります。でも距離が近いからといって、どちらでもよいわけではありません。
洪水欄の内容が施設によって異なる場合、浸水深が深いエリアでは、洪水対応が確認できる施設を優先するほうが安全です。わたしも地図を見ながら、この区別はちゃんとしておかないといけないなと改めて思いました。
リアルタイムの情報はどこで確認するか
災害が近づいているときや、雨が強くなっているときに確認しておきたい情報源をまとめます。
- 広島市防災ポータル:避難情報の発令状況、指定緊急避難場所の開設状況
- 洪水ポータルひろしま(広島県):太田川の水位情報、河川カメラ映像、近くの避難場所
- 国土交通省「川の防災情報」:祇園大橋観測所の水位データ
- 広島市の防災情報メール:登録しておくと避難情報をメールで受け取れる
特に洪水ポータルひろしまは、今いる場所から近い避難場所と河川の水位を一画面で確認できるので、使い方を一度見ておくと慌てにくいです。
マップPDFの最新版はここから確認できる
南観音小学校区の洪水ハザードマップは令和6年4月に更新されています。ただし、広島市の公式ページによると令和8年3月にも一部学区で地図面の更新が行われており、記事公開時点の情報が最新とは限りません。
広島市公式ウェブサイトの「広島市洪水ハザードマップ」のページから、西区・南観音(太田川)のPDFを直接ダウンロードして確認できます。指定緊急避難場所の一覧も、同ページか「ひろしま地図ナビ」の防災情報タブで確認できます。
マップを見る手順を整理しておく
読み方の流れをステップにまとめます。
広島市洪水ハザードマップのページから「西区 南観音(太田川)」のPDFをダウンロードします。
地図上の色を見て、どの程度の浸水深が想定されているかを確認します。色の凡例は地図の端に記載されています。
表の洪水欄に○があるか、丸数字があるかを確認します。「―」の施設は洪水時の避難先として使えるかどうか、公式情報で確認が必要です。
広島市防災ポータルや洪水ポータルひろしまのURLを、スマートフォンのブックマークに入れておくと動きやすいです。

PDFを開くだけでも、自分のエリアの色を確認するだけでも、それだけで準備の第一歩になります
今週末に確認できる小さな一歩として
広島市のウェブサイトで南観音(太田川)のPDFを開いて、自宅の場所に色がついているかどうかを見るだけでもいい。全部読もうとしなくていいので、浸水深の色と近くの避難場所の洪水欄を一か所だけ確認する、そのくらいの気持ちで十分だと思います。
わたし自身、このエリアを車で通るたびに川の様子が気になっていたので、今回改めてマップを見直しました。地図を一度でも開いたことがあると、実際の場面でも少し落ち着いて動けるような気がします。
この記事の情報は確認日時点のものです。指定緊急避難場所の開設状況や施設の状況は変わることがあります。最新の情報は必ず広島市の公式ページでご確認ください。みなさんのエリアの情報として、少しでも役に立てれば幸いです。













