自宅や通勤・通学路のそばが土砂災害の警戒区域に入っているかどうか、気になりながらもまだ確認していない、という方は少なくないと思います。梅雨の時期が近づくたびに気になるのに、いざハザードマップを開くとどこを見ればよいか迷ってしまう、という声もよく聞きます。
にしひろリンクエリア担当のカズヒコです。広島市西区在住で、平日は西区の幹線道路まわりをよく移動しています。今回は、古田・古田台小学校区の土砂災害ハザードマップと、田方地区で実際に起きた令和3年8月の事前避難事例を一緒に紹介します。
まずハザードマップで自宅や生活圏の区域を確認する流れを整理し、そのあと田方地区の事例から「早めに動く」ことがどういう意味を持つか、できる範囲で補足します。
古田・古田台周辺の土砂災害ハザードマップとは
広島市は小学校区ごとに土砂災害ハザードマップを作成・公開しています。古田小学校区と古田台小学校区も個別のマップが用意されており、令和7年3月に作成されたものが最新です。
マップには土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域が色分けされており、自分の家や通学路がどちらの区域に近いかを地図で確認できます。区域の違いは後の見出しで補足します。
このマップが関係する人はどんな人か
古田・古田台・田方周辺に住んでいる方、子どもを通わせている保護者、高齢の家族と同居している方が主な対象です。通勤や通学でこのエリアを日常的に移動している方にも関係します。
「うちは大丈夫」と思っていても、マップを開いてみると警戒区域の端に入っていることはよくあります。まず自分の生活圏がどの位置にあるか、一度確認しておくだけでも違います。
警戒区域と特別警戒区域、何が違うのか
マップを見ると、二種類の区域が出てきます。一般的な読み方を整理しておきます。
- 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)
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土砂災害が発生した場合に、住民の生命や身体に危害が生じるおそれがある区域。避難行動の判断が重要になる区域です。
- 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)
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土砂災害が発生した場合に、建物に損壊が生じ住民の生命や身体に著しい危害が生じるおそれがある区域。より厳しい規制の対象になります。
区域の指定状況は変わることがあります。最新の区域については、広島県の「土砂災害ポータルひろしま」でも確認できます。ハザードマップと合わせて見ておくと、より正確に把握しやすいです。
古田・古田台の指定緊急避難場所を見ておく
ハザードマップには指定緊急避難場所の一覧も掲載されています。古田小学校区では土砂・洪水の災害種別ごとに6か所、古田台小学校区では3か所が記載されており、古田台小学校区には車中泊に対応した車中避難用の指定緊急避難場所も1か所あります。
ただし、一覧に掲載されていても、実際の避難時に開設されているかどうかは災害の状況によって変わります。開設状況は広島市防災ポータルや広島市防災情報メールでその都度確認するのが基本です。
ハザードマップを開くときの順番
マップを初めて見るとき、どこから見ればよいか迷いがちです。わたしも最初は何がどこに載っているか分からなくて、凡例を見るより先に地図の細かい部分を追ってしまいました。順番があると少し楽になります。
古田小学校区と古田台小学校区はそれぞれ別のマップです。広島市のハザードマップページから該当する区のマップを選んでください。
マップの色分けは凡例を見ないと読み違えやすいです。警戒区域とその他の色の違いを先に把握しておくと、地図本体が読みやすくなります。
区域の端ぎりぎりに入っているかどうかも確認しておくと、避難行動を考えるときの参考になります。
土砂・洪水でそれぞれ指定されている施設が違う場合があります。災害の種類に合った場所を事前に把握しておくと安心です。
車中避難用の施設、使える条件は要確認
古田台小学校区のハザードマップには、車中泊に対応した車中避難用の指定緊急避難場所が1か所記載されています。足が不自由な家族がいる場合や、ペットがいる場合に選択肢になる施設です。
ただし、開設の条件や受け入れ状況については現時点では未確認です。実際に利用できるかどうかは、災害時の公式情報か、平時に区役所等で確認しておくのが確実です。
田方地区で起きた令和3年8月の土砂災害
令和3年8月、広島市西区田方地区で複数の民家が巻き込まれる土砂災害が発生しました。国土交通省が公開している資料(令和3年8月事例の速報)によると、発災前に多くの住民が避難しており、人的被害はなかったとされています。
広島市の公式サイトでも、令和3年8月の大雨による西区の被害として全壊5棟・半壊12棟ほかが記録されており、田方地区が被災箇所の一つであったことが確認できます。この事例は、事前避難のタイミングが結果として重要だったことを示すものとして資料に記載されています。
避難指示から発災までの時間の流れ
国土交通省の資料に記載されている田方地区の時系列を整理すると、次のようになっています。
| 日時 | 動き |
|---|---|
| 8月13日 17時41分 | 避難指示が発令 |
| 8月13日 22時05分 | 土砂災害警戒情報が発表 |
| 8月14日 19時ごろ | 土砂災害が発生 |
避難指示が出てから発災まで約25時間あったことになります。ただしこれは令和3年8月のこの事例での時間経過であり、今後すべての災害が同じ推移をたどるわけではありません。避難指示が出る前に動いていた住民もいたとされています。
この事例から読み取れること、読み取れないこと
田方地区の事例は、早めの避難行動が人的被害を回避できた可能性を示す記録として資料に掲載されています。ただし、この事例をもとに「早く逃げれば必ず大丈夫」とは言えません。
- この事例は令和3年8月の特定の状況での記録であり、現在の危険度を示すものではない
- 現在の田方周辺の区域指定の詳細は、土砂災害ポータルひろしまで確認が必要
- 当時の避難先や被害戸数の詳細は、この資料だけでは確認できない
- 資料の発行元は国土交通省(令和3年9月公開の速報)だが、正式な公開ページは別途確認を推奨
事例の背景を知っておくことと、そこから今の避難行動を決めることは、分けて考える必要があります。
災害時に確認したい公式情報のあて先
ハザードマップは平時の確認用で、実際の避難時には最新の公式情報が必要です。広島市防災ポータル、広島市防災情報メール、ひろしま避難誘導アプリ「避難所へGo!」が主な確認先になります。

普段から入れておくと、いざというときに探す手間がないですよ
避難誘導アプリは開設避難所までの経路案内もできます。インストールだけしておいて、いざ使うときに迷わないようにするだけでも、動きやすさが変わってきます。
まず自分の区域を見るところから始めてみる
今日の夜でも、スマートフォンで広島市のハザードマップページを開いて、古田か古田台、自分が関係する小学校区のマップを一度見てみるだけで十分だと思います。凡例と自宅の位置だけでも確認できれば、あとから覚えておける情報が変わってきます。
わたし自身も今回記事を書きながら、田方地区の事例の時系列を改めて確認しました。避難指示が出た翌日の夕方に発災しているという流れは、頭では分かっていても、こうして時間の順番で見ると少し感覚が変わります。
ハザードマップを見るのが最初の一歩です。みなさんの生活圏のマップを、梅雨本番の前にぜひ一度手元に引っ張り出してみてください。













