太田川が近くにある地域に住んでいると、大雨のたびにどこへ行けばいいのか、うちの周りはどれくらい浸かるのか、気になります。でも地図のPDFを開いてみても、凡例の読み方がよく分からなかったり、避難場所の表の見方に迷ったりしやすい。
にしひろリンクの地域担当ライター・カズヒコです。広島市西区に住んでいます。広島市が公開している洪水ハザードマップのうち、天満・広瀬小学校区のぶんを、読者の方が使いやすい形で整理しました。
この記事では、対象エリアの確認、浸水深の見方、指定緊急避難場所の一覧と表の読み方、防災情報の確認先の順番で扱います。
天満・広瀬小学校区はどの地域が対象か
対象エリアは広島市西区の天満・広瀬小学校区です。天満町、小河内町、福島町、広瀬町、広瀬北町、中広町周辺が含まれます。
太田川が氾濫した場合を想定した洪水ハザードマップで、この地域に住む方、通勤・通学する方、子どもの学校がある保護者の方に関係します。まず自分のエリアがこのマップの対象かどうかから確認するとよいです。
どのような条件で作られたマップか
このマップの想定は、太田川流域で2日間の総雨量が396ミリという条件です。基準となる水位観測所は祇園大橋で、この地点の水位をもとにした浸水想定が地図に反映されています。
広島市の洪水ハザードマップは、堤防整備等の前提となる降雨があった場合を基本に作られています。これとは別に、想定最大規模の降雨を対象とした浸水想定区域図も国土交通省中国地方整備局(太田川河川事務所)が公表していますので、より厳しい条件で確認したい方は公式サイトで見られます。
マップの更新日と最新版の確認先
天満・広瀬小学校区の地図面は令和6年4月1日に更新されています。広島市公式サイトの洪水ハザードマップページ(危機管理室 災害予防課)では、令和8年5月29日にも情報・学習編の一部が更新されています。
記事作成後も指定緊急避難場所の変更等により地図面が更新される場合があります。記事公開前・利用前に、広島市公式サイトの洪水ハザードマップページで最新版を確認することを強くすすめます。
浸水の深さを地図でどう読むか
地図面の浸水深は色分けで表示されていて、凡例が地図の端に載っています。色が濃いほど想定される浸水が深く、0.5メートル未満から5メートル以上まで段階があります。
まず自宅や学校・職場の場所を地図上で探して、その地点の色を確認するのが最初の手順です。浸水が深い色の区域にいる場合は、上の階へ逃げるか、より高い場所の指定緊急避難場所へ移動することが選択肢になります。ただしどちらが安全かは状況によります。

色の凡例と自分の地点をセットで確認しないと、地図を開いても判断しにくいです
指定緊急避難場所と避難所はどう違うか
混同しやすいのが「指定緊急避難場所」と「指定避難所」の違いです。指定緊急避難場所は、切迫した危険から緊急的に逃れるための施設や場所で、災害種別ごとに決まっています。一方の指定避難所は、自宅が倒壊するなど生活の場を失った方が宿泊・滞在するための施設です。
洪水の場合に向かうのは「指定緊急避難場所(洪水対応)」です。ハザードマップの表に洪水の欄がある施設が対象になります。同じ名前の施設でも、土砂災害や高潮対応の有無は別々に確認が必要です。
表に載っている9施設の見方
天満・広瀬小学校区の洪水ハザードマップには、指定緊急避難場所として9施設が掲載されています。表の主な項目は施設名・所在地・階数・洪水対応・土砂対応・高潮対応・浸水深・浸水時緊急退避施設・河川カメラです。
| 施設名 | 洪水 | 土砂 | 高潮 |
|---|---|---|---|
| 天満小学校 | ○ | — | ○ |
| 天満児童館 | ○ | — | ○ |
| 小河内保育園 | ○ | — | — |
| 小河内集会所 | ○ | — | — |
| ふくしま保育園 | ○ | — | ○ |
| 西地域交流センター | ○ | — | ○ |
| 広瀬集会所 | ○ | — | — |
| 広瀬小学校 | ○ | — | ○ |
| 中広・天満会館 | ○ | — | ○ |
この表はデータ記事素材をもとに整理したものです。各施設の対応状況や階数の条件は、広島市公式の指定緊急避難場所一覧表で必ず最新版を確認してください。
洪水欄の○と数字はどう読むか
洪水や高潮の欄に「○」がある施設は、その災害種別に対応している指定緊急避難場所です。表によっては「②」のような丸数字が入っている場合があり、これは「2階以上を使用」という意味です。
広瀬小学校については広島市公式の拠点的指定緊急避難場所の表で、洪水時に天満小学校が拠点施設として確認できています(西区欄に記載)。ただし実際に開設される施設は災害の種別と規模によって変わるため、公式の防災情報での確認が必要です。
記載施設が必ず開設されるとは限らない
地図に掲載されている9施設は「指定緊急避難場所として指定されている施設」であり、いつでも開設されているわけではありません。実際に市が開設するのは、避難指示等が発令されたときです。
高齢者等避難が発令された段階では、原則として小学校区に1か所の拠点施設が開設されます。避難指示の発令に応じて順次開設が広がりますが、状況によって変わります。開設状況はその都度、広島市防災ポータルや防災情報メール、テレビ等でお知らせされます。
浸水時緊急退避施設と河川カメラの場所
マップ上には「浸水時緊急退避施設」の位置も記載されています。これは避難場所へ向かう途中で急迫した危険にさらされた場合に緊急一時退避するための施設で、主にマンションや立体駐車場等が指定されています。
河川カメラの設置場所もマップに明記されています。太田川の水位や状況をカメラ映像で確認できるため、国土交通省の「川の防災情報」サイトから確認するルートを事前に把握しておくと役立ちます。
天満・広瀬小学校区の概要をまとめると
- 対象河川
-
太田川が氾濫した場合を想定
- 想定降雨条件
-
太田川流域で2日間の総雨量396ミリ
- 基準水位観測所
-
祇園大橋
- 指定緊急避難場所
-
9施設(天満小学校・天満児童館・小河内保育園・小河内集会所・ふくしま保育園・西地域交流センター・広瀬集会所・広瀬小学校・中広・天満会館)
- 地図面の更新日
-
令和6年4月1日(記事公開前に広島市公式で最新版を確認のこと)
防災情報をリアルタイムで確認する方法
ハザードマップは事前の確認用で、災害時には状況が刻々と変わります。実際の避難判断には最新の公式情報が必要です。
- 広島市防災ポータル:避難指示等の発令状況・開設避難場所
- 広島市防災情報メール:避難情報をメールで受信できる登録制
- 洪水ポータルひろしま:広島市の洪水関連情報を集約したサイト
- 国土交通省「川の防災情報」:太田川の水位・河川カメラ映像
- ひろしま避難誘導アプリ「避難所へGo!」:最寄りの開設避難所へのルート案内
防災情報メールへの登録は、事前に済ませておくと安心です。いざというときにサイトを探しに行くより、先に届く情報のほうが動きやすい。
ハザードマップを手元に置く前にしておきたいこと
広島市公式サイトの洪水ハザードマップページから「天満・広瀬(太田川)」のPDFを開きます。地図面の更新日を確認してから使いましょう。
地図上で自分の地点を見つけ、浸水深の色(凡例)を確認します。0.5メートル未満と3メートル以上では取るべき行動がかなり変わります。
マップの表で洪水欄に○がある施設を複数確認しておきます。1か所だけでなく、周辺の複数施設を頭に入れておくと動きやすくなります。
広島市防災情報メールへの登録を済ませておきます。避難指示等の発令時に開設される施設情報が届くため、いざというときに探す手間がかかりません。
この記事を読んだあとに動けること
まず広島市公式の洪水ハザードマップページを開いて、天満・広瀬(太田川)のPDFを手元に置いてみてください。自宅や職場の周りの色を確認するだけでも、なんとなく気になっていた部分が少し落ち着きます。わたし自身も、地図を眺めながら近くの施設をいくつか確認して、ようやく「あのあたりに向かえばいいんだ」と分かった経験があります。
ハザードマップはあくまで想定の地図です。実際の災害時は状況が変わりますし、どの施設が開設されるかはそのつど確認が必要です。この記事の情報も、記事公開後に更新される可能性があるため、判断の最終根拠は広島市公式の情報に置いてください。
お子さんがいる家庭なら、学校区の地図を子どもと一緒に見ておくだけでも、話のとっかかりになります。防災情報メールへの登録も含めて、晴れた日のうちに確認しておくと、もしものときに少し動きやすくなると思います。













